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国連の人事の仕組み: インターンで働いている間に国連スタッフのポストに応募できますか?

インターンには様々なルールや制約があります。最近、私がインターンの担当していることもあり、いろんな質問を受けます。

そのうちの一つがこの「インターンをしている間にそのままスタッフになることができるのか?」という質問です。

 

インターンの間に受けることができるポスト?

インターンの間にスタッフのポストに応募することはできます。ただし、いくつか制約があります。

それは応募できるスタッフのポジションが、一般職(GSスタッフ)の全てのレベルフィールドサポートスタッフ(FSスタッフ)のレベル5以下という制約です。

別の言い方をしますと、インターナショナルスタッフ(Pスタッフ以上)とフィールドサポートスタッフのレベル6以上は応募することができません。(応募しても自動的に切られてしまいます)

6.11  Interns, consultants, individual contractors and gratis personnel may not apply for or be appointed to any position in the Professional or above categories and for positions at the FS-6 and FS-7 levels in the Field Service category within six months of the end of their current or most recent service. This restriction does not apply to associate experts (Junior Professional Officers) appointed under the Staff Rules.

スタッフセレクション体制(ST/AI/2010/3)より

国連でスタッフとして働きたいという方は、ほとんどの人はインターナショナルスタッフ(Pスタッフ)になりたいという方だと思います。そして、実際にインターンの人から聞かれるのは、Pスタッフになれるかどうか?

残念ながらインターンからPスタッフにはなることができる可能性はほとんどありません。

 

インターンシップが終わってから6ヶ月後に応募ができるようになる

では、どうやったら応募できるかというと、インターンシップが終わってから6ヶ月後に応募できるようになります

6.11  Interns, consultants, individual contractors and gratis personnel may not apply for or be appointed to any position in the Professional or above categories and for positions at the FS-6 and FS-7 levels in the Field Service category within six months of the end of their current or most recent service. This restriction does not apply to associate experts (Junior Professional Officers) appointed under the Staff Rules.

スタッフセレクション体制(ST/AI/2010/3)より

意外と長い期間待たないといけないわけですね。おそらく過去にインターンシップの制度を利用して、便宜を図ろうとした人がいたのかもしれません。

 

ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー制度(JPO制度)は例外です

インターナショナルスタッフになる上で、JPO制度は例外になります。JPO制度は国連職員になる上での登竜門的な制度ですが、インターンシップ中でもJPO制度に応募して合格すればそのまま国連職員(インターナショナルスタッフ)になることができます。

 

また国連事務局内における制約なので、他の国連組織のスタッフポストに応募することは可能です

国連事務局の人事ルールなので、これは国連事務局における制約です。そのため、例えば国連開発計画(UNDP)や国連人口基金(UNFPA)などのプログラム系の国連組織に対して応募することは可能です。

国連と名前がつけば同じようなルールを持つイメージを持たれかもしれませんが、実は大きく異なる部分があるんですね。

 

インターンからコンサルタントになる人もいます

私の周りを見てみますと、インターンが終わると帰国したり、学業に戻る方がほとんどですが、中には実力を買われてコンサルタント(インディビジュアルコントラクター)になる方もいます。

これは正直、タイミングや運による部分が多いと思いますが、ロースター制度を始めとする国連の制度やネットワーキングでうまく入りこむ方法です。

 

このように、スタッフのポストに応募するというだけでも様々なルールがあるのですね。疑問点とうありましたら、コメントやツイッター(@shotactor)・フェイスブック(https://www.facebook.com/kokurenshokuin/)などでお知らせください。

インターンとして国連で働きたい場合

国連でインターンをすることのメリットやどのような準備をする必要があるのか、また応募条件は何かということに関しては、「国連のインターンシップを勧める三つの理由」や「国連インターンシップの応募条件」の記事をご覧ください。

関連記事 >> 「国連のインターンシップを勧める三つの理由
関連記事 >> 「国連インターンシップの応募条件

また、もっと国連の仕組みを知りたい!という方がいましたら、是非とも「国連職員になるには」の記事も読んでいたでいただければと思います。

関連記事 >> 「国連職員になるには

以上、「インターンで働いている間に国連スタッフのポストに応募できますか?」でした。

亀山 翔大
亀山 翔大
東京都出身。MBA。Project, Program, Portfolio Managementを専門。PMOとして働きつつ、イギリス大学院でサイバーセキュリティを学ぶ。前職である国連にて国連世界ICT戦略遂行、国連グローバルPMO推進。UN KUDOS! Award 2019優勝。プロジェクト(プログラム)マネジメント(PRINCE2/MSP)、サイバーセキュリティ(NIST CSF)等の資格を有する。 プロフィール詳細はこちら

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