今までインターナショナルポストや一般職員の給料を紹介しました
今まで国連職員の給料に関する投稿をいくつかしてきました。「インターナショナルスタッフの給料や一般職員(ローカルスタッフ)の給料」、そして「Junior Professional Officer(JPO)の給料」などです。将来のキャリアプランを立てるに当たって、金銭的な考慮は必須であると思い、こういった給料関係の投稿を続けています。
なお、インターナショナルスタッフに限定されますがICSCのCalculatorを使って簡単に給料計算をすることができますので、インターナショナルスタッフを考えていらっしゃる方はこのツールを使えます。なお、一部のサイトでは虚偽の情報を提示しているところもありますのでご注意ください。
国連に詳しい方ならお気づきかと思いますが、まだまだカバーできていない職種があります。今回はそのうちの一つ「フィールドスタッフ」の給料を紹介します。
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フィールドスタッフの給料計算方法
給料の計算方法は基本的にインターナショナルスタッフポスト(P or Above)と同じです。基本給と地域調整額で給料・年収が決まります。
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フィールドスタッフの基本給
上の表にある通り、これがフィールドスタッフの基本給です(2018年1月1日現在)。米ドルでの計算で、この表は定期的に更新されます。
この中でも特筆すべきは、FS-6とFS-7です。これらのポストはインターナショナルスタッフのP-3とP-4に相当します。FSポストの中でも特別なポストで、これらFS-6とFS-7からそれぞれP-3/P-4とP-4/P-5のポストに応募することができます。
実際に例を見ていきましょう
では実際にどのように計算をしていくのか見ていきます。ここでわかりやすいように、東京、地域調整額が一番高い(低い)地域をあげていきます。実際にこれらの都市でFSスタッフが働いているかどうかはおいておいて、制度上の計算はこのような形になることをご確認いただければと思います。
なお、地域調整額のレートはICSCのウェブサイトで確認いただけます。
東京の場合
Tokyo | 基本給 | 地域調整額 | 合計 |
FS-7 | 約780 – 995万円 | 約617 – 788万円 | 約1397 – 1784万円 |
FS-6 | 約654 – 853万円 | 約518 – 675万円 | 約1173 – 1528万円 |
FS-5 | 約568 – 737万円 | 約449 – 583万円 | 約1017 – 1321万円 |
FS-4 | 約502 – 642万円 | 約397 – 508万円 | 約899 – 1151万円 |
FS-3 | 約444 – 564万円 | 約352 – 446万円 | 約796 – 1010万円 |
FS-2 | 約394 – 500万円 | 約312 – 396万円 | 約707 – 896万円 |
FS-1 | 約351 – 444万円 | 約278 – 351万円 | 約629 – 796万円 |
日本円/USD | 110円計算 | 地域調整レート | 79.2% |
地域調整額が一番高い地域の例(香港)
Hong Kong | 基本給 | 地域調整額 | 合計 |
FS-7 | 約780 – 995万円 | 約830 – 1060万円 | 約1610 – 2056万円 |
FS-6 | 約654 – 853万円 | 約697 – 908万円 | 約1352 – 1761万円 |
FS-5 | 約568 – 737万円 | 約604 – 785万円 | 約1172 – 1522万円 |
FS-4 | 約502 – 642万円 | 約534 – 684万円 | 約1036 – 1327万円 |
FS-3 | 約444 – 564万円 | 約473 – 600万円 | 約917 – 1164万円 |
FS-2 | 約394 – 500万円 | 約420 – 532万円 | 約815 – 1033万円 |
FS-1 | 約351 – 444万円 | 約374 – 473万円 | 約725 – 917万円 |
日本円/USD | 110円計算 | 地域調整レート | 106.5% |
地域調整額が一番低い地域(ルーマニア)の例
Romania | 基本給 | 地域調整額 | 合計 |
FS-7 | 約780 – 995万円 | 約31 – 40万円 | 約812 – 1036万円 |
FS-6 | 約654 – 853万円 | 約26 – 34万円 | 約681 – 888万円 |
FS-5 | 約568 – 737万円 | 約23 – 30万円 | 約591 – 767万円 |
FS-4 | 約502 – 642万円 | 約20 – 26万円 | 約522 – 668万円 |
FS-3 | 約444 – 564万円 | 約18 – 23万円 | 約462 – 587万円 |
FS-2 | 約394 – 500万円 | 約16 – 20万円 | 約411 – 520万円 |
FS-1 | 約351 – 444万円 | 約14 – 18万円 | 約365 – 462万円 |
日本円/USD | 110円計算 | 地域調整レート | 4.1% |
地域調整額によって大きく給料額が変わってくる
お気付きのように基本給はどこも同じで、地域調整額で大きく給料が変わります。最低基準と最高基準の拠点を見てみると、ほぼ倍額変わります。
今回の投稿のために自動計算表を作りました
ちゃんとした計算ができるように、自動計算表を作りました。日本円で計算したり、しっかりと正確な情報がお伝えできるようにエクセルで簡単に表を作りました。
本当はICSCがAPI等を提供してくれてればそういったシステムを作るのですが、しばらくはエクセルで管理か、将来的にはUN Job Siteに入れてもいいかなーなんて考えもしています。
他のカテゴリーの給料(年収)にご興味のある方は
フィールドスタッフの他に、JPOを含むインターナショナルスタッフ、一般職、ナショナルスタッフなどあります。下記のリンクを通して、他の職の給料や年収をご確認いただければと思います。
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関連記事 >> 「JPOの給料(年収)は国連のP-2に相当する額が支払われます|P-2とは」
関連記事 >> 「国連職員の給料(年収や福利厚生)を計算をするときはICSCのCalculatorを使おう」
また、「平均年収.JPというデタラメな国連給与情報を表示するサイトにご注意ください」でも述べていますが、虚偽情報を載せているサイトもありますので、ご注意ください。
関連記事 >> 「平均年収.JPというデタラメな国連給与情報を表示するサイトにご注意ください」
国連のキャリアに興味がある方は
また、「国連職員になるには」の記事にて、国連職員になるために必要な準備や知っておくべき情報等が網羅的に書かれています。特に必要な学歴、経験、学生時代や社会に出てからどんな準備できるかアドバイスも書かれています。1万2千字以上の情報がぎっしり含まれていますので、ブックマークなどしておき、都度必要に応じて辞書的に使っていただければと思います。
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以上「国連職員の給料 フィールドスタッフ編」でした。