こんにちは。亀山翔大(@shotactor)です。
この冬休みでウェブアプリケーションを作りました。
前回のブログの最後にも書きましたように、この冬休みの間、一つのウェブアプリケーションを作っておりました。設計だけは少しずつしておりましたが、実際に作り始めてから約10日間ほどでローンチ致しました。
これにあたって、インスパイアされたのが、いつも敬愛している増井雄一郎(@masuidrive)さんと、最近様々なメディアで注目されている@_sesereさんの活動です。増井雄一郎さんは、5年ほど前、GWのまとまった短期休みを利用してマークダウンでメモを書くことができる、ウェブアプリケーションWri.peをリリースしました。@_sesereさんは、質問箱というTwitter連動型のウェブアプリケーションを6時間ほどで作りあげ、爆発的な人気を集めました。ウェブアプリケーションを公開してから約1ヶ月でジラフという会社に売却し、注目を集めました。若いながらも何十ものウェブアプリケーションを作成しており、その創作意欲に刺激を受けました。
僕は大学院の授業も終わり、久しく趣味という趣味から遠ざかっていましたので、この冬休みを通じてアプリケーションを作成しして、実際に先週の2018年1月8日にプレオープン致しました。現在は2月1日の本リリースに向けて少しずつ機能改善をしております。
プレオープンしたサイトはhttps://unjob.siteです。
作った目的
このアプリケーションを作った目的は、単純で「僕がこの国連の就職活動一つのプラットフォームで管理したい」からです。国連の就職活動は主に下記の点が大変です。
- 国連組織がたくさんあり、職を探すこと自体に労力を要する
- 職をアプライする際に、一つ一つのポジションに対してある程度書類をカスタマイズしないと点数が取れないので、その微調整に時間がかかる(一つのCVを使って使いまわしても、書類選考の時点で落とされる可能性が高い)
- コンピテンシーベーストインタビューの準備にも国連のやり方に沿った準備をする必要があるが、国連組織によってコンピテンシーの内容が異なる(各組織のコンピテンシーを調べて、対策をする)
- それぞれ違った国連プラットフォームに自分の応募書類が散らばるため、どのようなことを書いたのか見比べるのが大変(自分でしっかり管理しないといけない)。
①自分にあった職の探し方
といったようなことが挙げられます。特に1番目が一番大変で、自分にあった職を探すのは一苦労です。その理由としては、そもそも何十近くもある国連組織のリクルート関連のプラットフォームにわざわざ行ってチェックするか、unjobs.orgやunjoblist.orgのようなプラットフォームで仕事を見つける必要があります。いいポストがあったら、自分でメモしておかないといけません。また、時々チェックしたりしなければ、気づいたら締め切りがすぎていたということも往々にあります。
②書類対策はそのJob Descriptionに書いてあることをなるべくカバーして書くこと
二つ目の点は、国連の組織の特性によるのですが、自分の提出書類を、ポジションに合わせて調整をする必要があります。国連の書類選考の合格基準は極めてシンプルで、いかに自分の略歴がJob Descriptionに書かれていることと近いかです。また、いかにそのJob Descriptionに書かれている言葉遣いなどを真似て行くことで、より書類審査を合格する確率をあげることができます。では、そういうチェックリストみたいなものを自動的に表示するなどして、補助的に使えないかと思うわけです。
③面接対策はいかにコンピテンシーフレームワークに沿った対策ができるかどうか
三つ目はコンピテンシーベーストインタビューに関してで、国連組織によりインタービューで求めらるテーマ、そして加点・減点の基準、またどのレベルの回答を求められるかが異なります。では、その一回一回のインタビューの試験でどこまで準備をすることができるのでしょうか。インタビューにもルールが存在します。CARLはその一つです。Context, Action, Result, and Lesson Learnedに合わせて話すことが求められます。このCARLに乗っ取り、また加点・減点対象となることを念頭に置きながら話すには、練習が必要でしょう。練習練習、とにかく練習です。この練習するための、スクリプトの作成補助などできないかと考えています。
④各組織毎にアプリケーションが異なるため、その管理が大変
四つ目は、その人の仕事へのアプライの仕方によりますが、仮にいくつもの国連組織を受験するのであれば、自分のPHP(Personal History Profile)はいろんな組織の求人プラットフォームに散らばってしまいます。できれば、一つのプラットフォームで、清書まで行い、あとは各プラットフォームはコピペで済むようにできないかと思っています。そうすれば、一つのプラットフォームで全ての求人管理ができます。
これらのことを達成できるようなものが作りたいと思っています。
現在のリリース状況:カバーする国連組織を絶賛増加中
現在は、この中で1のなるべく沢山の国連組織の仕事をカバーするための、対応をしております。この記事を書いている現在29組織、およぼ600近くのポストをカバーしています。まだまだ、カバーしきれていない国連組織も沢山ありますので、順次追加をして行こうと考えています。そして、二つの言語をカバーしています。日本語と英語です。僕のこだわりである、「日本語で情報発信をする」の延長で、日本語で使いやすいプラットフォームを作ることに主眼をおいています。
今後は、UNOPS、UNICEF、ILO等、Vacanciesが比較的多いところか在籍日本人が多い組織から優先的に対応を行って行く予定です。
今後の予定は、リコメンド機能、検索機能強化、評判機能など。。。
今後はこのように、開発を進めて行く予定です。なるべく早くリリースして行きたいのですが、こだわり始めると止まらないですね。もし、ご要望等があれば、ぜひとも教えてください!前向きに検討して行きます。
簡単な機能紹介
上記のようにやるべきことはまだまだ沢山ありますが、現時点である機能をご紹介します。
検索機能
1月14日現在、約700弱ものポストがプラットフォーム上で公開されています。このプラットフォーム上で、自分の専門分野、国、組織名等の検索を行い、自分にあったポストを見つけることができます。また、Job Network(職種)やランクで絞り込むことも可能です。また、対象ポストの詳細を見ることで、既読マークが付きますので、興味のなかった場合には判別の材料にすることができます。
人によっては、どのランクのポストを受けることができるのかわからない人がいると思いますが、後ほど実装するリコメンド機能にて、その人にあった職種を絞り込めればと考えています。
お気に入りのポストをストックする機能
気になったポストは、後で見返したいと思います。保存機能を使うことで、いつでも見返すことが可能です。これは、締め切りがすぎてしまったものも見ることが可能です。
国連のフォーマットに合った、職歴入力フォーム。
これは後程使う機能ですが、職歴を登録することで、後々実装されるリコメンド機能や、PHP(Personal History Profile)の作成補助機能の一部として使われます。PHPの作成は、国連のポストに合格する上で避けては通れないところですので、後程の機能でポイントを確認しながら対策が取れるように作って行きます。
対応組織一覧
このプラットフォームを通じて、現在下記の組織の求人情報を取得することが可能です。
- 国連開発計画 (UNDP)
- 国連ボランティア計画 (UNV)
- 国連環境計画 (UNEP)
- 国連人間居住計画 (UN-HABITAT)
- 国連貿易開発会議 (UNCTAD)
- ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関 (UN-Women)
- 国連教育科学文化機関 (UNESCO)
- ヨーロッパ経済委員会 (ECE)
- ラテンアメリカ・カリブ経済委員会 (ECLAC)
- アジア太平洋経済社会委員会 (ESCAP)
- 西アジア経済社会委員会 (ESCWA)
- 事務総長室 (EOSG)
- 経済社会局 (DESA)
- フィールド支援局 (DFS)
- 総会・会議管理局 (DGACM)
- 管理局 (DM)
- 政治局 (DPA)
- 広報局 (DPI)
- 平和維持活動局 (DPKO)
- 安全保安局 (DSS)
- 人道問題調整事務所 (OCHA)
- 国連人権高等弁務官事務所 (OHCHR)
- 内部監査室 (OIOS)
- 法務局 (OLA)
- 国連薬物犯罪事務所 (UNODC)
- 国連ジュネーブ事務所 (UNOG)
- 国連ナイロビ事務所 (UNON)
- 国連ウィーン事務所 (UNOV)
- 国連事務局 (UN)
- Global Compact Office
今後もどんどん対応組織を増やして行く予定です。
プレオープンから一週間が経って
この一週間で、800近くのポストを取得してきました。この一週間だけで、多くのポストが公開され、また多くのポストが締め切りを過ぎて表示されなくなっています。その増減だけでも一週間で100件以上にのぼります。まだ、それほど多くの国連組織をカバーしていないにも関わらず、世界中の国連のポスト情報とはいえ、非常に入れ替わりが激しい業界なのだなという印象を受けています。
言い方をかえますと、それだけ機会損失をしている可能性があるとも言えます。せっかくの自分にあったポストが世界中で募集されているのに、気づかないのではあまり意味がありません。わたしもこれだけポストの増減が激しいとは思ってもいませんでしたので、新しい発見でした。僕も知らず知らずのうちにいろんなチャンスを逃していたのでしょう。。。
今後はこのような機会損失をなくすお手伝いができればと思います。何かご要望等あれば、@shotactor もしくは、UN Job Site Official Twitterアカウント(@unjob_site)までお問い合わせください。
是非、このプラットフォーム(UN Job Site)を使って、国連の職探しや職の管理に役立てて頂ければと思います。
以上「国連の仕事探しや就職準備のお手伝いをするウェブアプリケーションを作成しました」でした。