何回かにわたって応募書類の書き方を記していきます
国連採用試験において、カバーレターが求められる時があります。国連事務局の採用においては必須事項です。カバーレターにはどんなことを書けばいいのか、ここに記していきます。
5つの注意点と4つの網羅すべき点
カバーレターを書くに当たって、いくつか注意するべき点と網羅するべき点があります。
注意点1:一般的な作法に則った内容のないカバーレターにしない
よくインターネット上にアップされている一般的なカバーレターがあるかと思いますが、このようなカバーレターのコピペはやめましょう。カバーレターも場合によっては書類審査における判断材料になる可能性もありますので、自分のアピールポイントや、志望動機などを積極的に記していく必要がります。
注意点2:学歴、職歴で書いた内容を反復しない
学歴、職歴等で書いた同じ情報をカバーレターに載せるのは意味がありません。書類審査の際に、当然のことながら学歴や職歴等はチェックされます。その情報を再度羅列することに貴重な紙面を使うのであれば、別の学歴や職歴記載欄ではアピールできないことをカバーレターでは記すべきです。
注意点3:募集要項をしっかりと確認すること
書類をかくに当たって、下記の点をしっかりと理解するようにしてください。どのような言葉づかいがされているか(例えば:国連におけるAction Verbs)は意外と重要な点です。特にCompetenciesはCover Letterでも記述するといいでしょう。(後ほど説明します)
- Special Notice
- Responsibilities
- Competencies
下記のリンクもご参照ください。
注意点4:関係のない情報の記載
関連のポスト募集において書類選考者が求めているのは、いかに募集するポストにその人が適合しているかです。関係のない情報は書類審査官のモチベーションを下げるだけなので、やめておきましょう(ポストによっては200以上もの書類に目を通すわけですから、チェックする意欲を削ぐような情報は省きましょう)。
注意点5:過剰に誇張するような表現やお粗末な構成
アピールするからと言い、過剰に自分を褒め称えるような表現や、poorly structuredな文章はやめましょう。アピールする際に重要なのは、いかに自分がそのポストに適しているのかを客観的に述べ、その正当性を示すことです。
網羅すべき点1:動機付け(モチベーション)
カバーレターにおいては、まずは下記の二つの質問に対してのあなたなりの回答を用意しましょう。
- Why are you applying for the UN?
- Why are you applying for this specific area?
網羅すべき点2:勉学における専門領域に関して
ここでは、いかに自分の今までの勉学(Educational Background)がこの国連の応募内容に合致するかを記します。そのため、学歴の部分に書いた内容をそのまま書くのではなく、いかにあなたの取り組んできた勉学が国連で勤務する上で役に立つのかをアピールします。例えば、下記の質問に対して考えてみましょう。
- How will your educational background help you perform the responsibilities listed in the job opening
網羅すべき点3:職務経験に関して
職務経験においても同様のことが言えます。今までの職務経験がどのように国連のポジションに合致し、且つ国連にとってメリットがあるのかを示します。どのようんその国連のポジションが合致するのかはResponsibilitiesやSpecial Noticeを見て合わせて行きましょう。
- How your previous work experience helped you acquire the vital skills needed for the advertised job?
網羅すべき点4:国連のコンピテンシー
募集要項を見ると、必ずCompetenciesという欄があり、だいたい3つ提示されます。この部分は、今後必ず必要となる要素でもあります。例えば、面接試験でそのCompetenciesに関わる質問がされます。このカバーレターでも、国連のコンピテンシーに関して述べておくと良いかと思います。
Provide specific examples from your past experience for each competency
なお、コンピテンシーに関するリンクも記しますので、ご参照ください。
リンク:United Nations Competencies for the Future
以上のように、カバーレターひとつ取ってもいくつか考慮する点がありますので、いかに自分が国連のそのポジションに適合するか客観的に述べられるようにしましょう。
その他、参考文献