質問
回答
ご質問ありがとうございます。早速回答してまいります。
国連職員に最短ルートでなる場合の必要最低年数
ここでは三つの制度の場合を紹介致します。
- ヤング・プロフェッショナル・プログラム(YPP)
- ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー(JPO)派遣制度
- 空席公募(今回はP2レベルを想定)
国連の人事制度上、下記のように言えるかと思います。これは大学卒業時を出発点にした場合の計算です。制度によっては1年半〜5年が最低必要年数といったところでしょうか。
制度 | 学歴 | 職歴 | 応募まで | 採用期間 | 勤務まで |
YPP | 学士※ | 不要 | 0年 | 1年半-※2 | 1年半-※3 |
JPO | 修士※1 | 2年 | 3-4年 | 1年 | 4-5年 |
空席公募 | 修士 | 2年 | 3-4年 | 半年- | 3年半-5年 |
※ 但し応募時に卒業している必要あり(卒業年に応募は不可)
※1 修士は1〜2年かかると計算。大学院によって1年で終わるプログラムがある。
※2 YPP試験で1年、YPP試験合格後別途採用プロセスが行われる。この採用プロセスも時間がかかる場合がある。
※3 採用プロセスが半年で終わった想定。但しYPP試験に合格しても、勤務できるとは限らない(別途採用試験に受かる必要あり)
当然こちらには「但し」が出てきます。YPPは年間日本人合格者が出るか出ないかで、また年によって受験可能分野が変わります。毎年環境分野があるわけではありません。また、YPP試験に受かった後も特定ポストの採用試験(面接。もしかしたら筆記試験も?)があります。
そして制度上での最低年数ですので、仮に受験資格を持っていたとしても、「受験資格」であって他の更に優れたプロファイル(例えば博士号や何年もその分野で働いている方)を持った人がいれば、そちらの方が選ばれる傾向にあるでしょう。その時にどのような方々が応募するのか、時の運もあるでしょうし、ご自身の応募書類の完成度や専門性にも関わってくるかと思います。
倍率別に見ると、YPPで大体600倍(何年か前のデータですので、最近はもう少し低いと思います)、JPOで2~4倍、空席公募で100~500倍ぐらいの競争率と考えて頂ければ良いと思います。
今からできる準備
これはとにかくご自身の進みたい分野の専門性を高め、専門性が高いということを上手にアピール能力を伸ばすということが重要だと思います。
では、専門性が高いとは何を持って言うのでしょうか?
- 学術的な専門性
- 職務経歴としての専門性
- 資格で証明できる専門性
ざっくり分けてこの三つではないでしょうか?このあなたの専門とポストで求められる専門性が合致すると合格する確率が高まるかと思います。例えば、「国連(国際機関)就職でアピールしたい資格一覧とオススメの資格」の記事をご覧いただき、何か役に立ちそうな資格を見つけてみてもいいかもしれません。環境系ではどのような資格があるのかわかりませんが、ご自身のフィールドにおいてどのような形が一番専門性を証明することができるのか(職務経験が一番重要なのか、それとも学術や研究を突き詰めていくのか)考えて行動していきましょう。
この専門性がしっかりとないと競争力は一気に落ちるかと思います。なぜなら、国連では即戦力であることが求められ、働き始めたらすぐにプロとして結果を残せるように要求されるからです。
以上ご参考になれば幸いです。