ホーム情報技術(IT)ICT戦略データ・サイエンティストの...

データ・サイエンティストのためのコンテスト #UNGAviz

データサイエンティストのためのコンテスト

国連は大量のデータを保有しています。それをどうにか有効活用できないかと外部の人の力も借り、自由に意見交換をしようという考えのもとUnite Ideaができました。今回は国連総会に関するアイディアの募集です。米国国務省や国連のチーフデータアナリストが採点者として参加しますので、思わぬチャンスにつながるかもしれません。

なお、ビッグデータを使って開発に役立てようと、国連事務総長潘基文のもとできた国連機関もあります。UN Global Pulseです。ここもよくハッカソンやコンテストを開いています(http://unglobalpulse.org/challenges-hackathons)。

賞および表彰

いわゆる一般的な表彰とは異なり、金品の授与などはありませんが、様々な権威ある機関で認知されます。

勝利した解決策(ツール)は公開され、関心を持つ国連機関や国連加盟国に共有されます。また、

  • 米国国務省より承認状
  • 国連の最高情報技術責任者(CITO)の承認
  • 米国国務省のウェブサイトにて認められる
  • ウェブサイト(un.org等)に掲載
  • 加盟国の出版物に掲載
  • 最高の解決策(ツール)に関しては、国連の主催するイベントでも紹介される可能性あり
  • アドバイザーという形でそのプロジェクトに留まるか可能性あり
  • Unite Ideasのウェブサイトにてプロジェクトに関するブログを書く可能性あり

背景

国連総会とは、6つの主要機関のうちの一つで、国連システムにおける審議・政策立案をする代表機関です。(他の5つは、安全保障理事会、経済社会理事会、事務局、国際司法裁判所、信託統治理事会です)毎年国連加盟国が国連本部に集まり、国連予算の監視、非常任理事国の任命、各レポートの受理、国連決議で取り上げられている人道危機や平和と安全保障に関する重要な決定を行います。国連総会は1946年に最初の総会が開かれて以来、数千の決議案を作成しました。幾千もの決議案がありますが、世界中の膨大な人々に影響を与える問題についての決定の複雑さに関する情報を得るためには、多数の文章と多くの投票記録を把握する必要があります。

募集内容

国際連合のすべての決議に関する特定のトピックの検索して視覚化し、投票パターンやその背景を理解できるツールの作成。

  • 加盟国における決議の賛成、反対をする根本的な理由をよく理解し、国連の国別代表による投票選択の透明性を提供すること
  • 極端な時間制限におけるプレッシャーを受ける(人道的挑戦、平和と安全保障問題、および国際問題に対処する)政策立案者を補助できるようなツールであること。
  • 一般市民から外交官まで正式なテキストにタイムローにアクセスできるようなツールであること。

提出するもの

  • そのデモツールにアクセスできるリンク(URL)。フロントエンドはHTML, JavaScript, CSSのみであること。
  • オープンソースであること。
  • オープンソースコード・データファイル・他の電子ファイル(GNU Licenseを含む)が格納されているリポジトリー。このパッケージはパブリックリポジトリーにホストしてあるべきで、OICTや国連加盟国がローカルサーバーで動かすことができること。
  • ユーザーガイドのような機能の説明をしたドキュメント
  • アドミンガイドのような将来の決議案を更新する際のやり方を記したドキュメント

データに関して

  1. 国連決議
    UN Search – Official Document System
  2. 国連投票レコード
    UNBISnet (United Nations Bibliographic Information System)
    さらなる情報はこちら-> Dag Hammarskjöld Library website
  3. 非公式クイックスタートデータセット
    CSVとJSON形式で用意してあります。 (votes.csv and GA_Resolutions.zip)
    Rutgers大学のKevin Alberstson提供

評価基準

採点者は締め切りの三週間以内に提出された案をレビューし、下記の基準で評価する。

  1. ユーザビリティ – 簡単に使え、ユーザーフレンドリーであること
  2. 正確性 – そのツールから吐き出される結果の正しさ(正確度)
  3. 洞察 – ツールによる結果と視覚化が、どれだけ便利で、データの洞察を提供する上でいかにクリエイティブな方法で提示するか
  4. モジュラリティ – カスタマイズ性、いかに簡単にカスタマイズできるか
  5. エレガンス – コードの綺麗さと提出されたドキュメントのクオリティ
  6. ドキュメンテーション – コードに付随したドキュメンテーションの質

採点者

米国国務省および国連OICT。採点者の名前や役職は対象サイトにて

締め切り

2017年1月31日

ユーザーの今までの悩み

ユーザーストーリー1

X国の外交官として、私は重要な会議や政府間の議論中に際して、以前の国連決議が早急に必要になる時があります。 私はたとえ時間的な制限によるプレッシャーがかかる時でも、他の政府がある特定の問題に対して歴史的な経緯も踏まえてどのような立場にあったのか、政府の議論のポイントをより効果的に準備するため、また議論をより説得力のあるものにするための情報にアクセスしたいです。

ユーザーストーリー2

市民として、私はジェンダー問題に関する異なる政府の全体的な立場と、ジェンダーに関して歴史的にどのような問題に投票したのかについて知りたいと思います。

 

まずは国連総会関連のデータを見てみて、何か良い案がないかぜひ挑戦してみてください。僕個人的には、こういうソリューションを考える際、国会会議録検索API(http://kokkai.ndl.go.jp/api.html)のようにAPIを先に整備されているといいなぁとは思うのですけどね。

日本人が表彰されるといいなぁとの思いも込めて記事を執筆しました。

亀山 翔大
亀山 翔大
東京都出身。MBA。Project, Program, Portfolio Managementを専門。PMOとして働きつつ、イギリス大学院でサイバーセキュリティを学ぶ。前職である国連にて国連世界ICT戦略遂行、国連グローバルPMO推進。UN KUDOS! Award 2019優勝。プロジェクト(プログラム)マネジメント(PRINCE2/MSP)、サイバーセキュリティ(NIST CSF)等の資格を有する。 プロフィール詳細はこちら

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

- Advertisment -