質問
回答
ご質問ありがとうございます。学生のうちに色々準備すること素晴らしいことだと思います。
国連で必要な資格は応募する職種やそのポストによって大きく異なります。例えば、ITであれば、Ciscoの資格でしたり、ITIL、ISO27001などがあれば有利になることがありますし、会計であれば米国公認会計士(USCPA)の資格があると他の候補者との差別化に便利でしょう。一概にこれは絶対になければならないというものはありません。
私の中では、資格を三つの分類に分けています。
- その職を全うする上で必要な専門的な知識の資格
- マネジメントに必要な資格
- インターン応募にオススメの資格
- その他補助的な資格(言語の資格など)
1.「その職を全うする上での必要な専門的な知識の資格」
この資格はそれぞれ進みたい道の分野の資格を取得すると良いと思います。冒頭で説明しました、ITIL、Cisco、USCPAなどはこれに当たります。
※追記 国連や国際機関でアピールできるだろう資格を一覧にしてまとめました。
参考記事 >>「国連(国際機関)就職でアピールしたい資格一覧とオススメの資格」
2.「マネジメントに必要な資格」
個人的にオススメの資格がこのマネジメントに必要な資格です。Axelosの提供している資格は個人的に役に立っています。Axelosで一番有名な資格はITILですが、そのほかにもプロジェクトマネジメントの資格であるPRINCE2や、プログラムマネジメントの資格(MSP)、ポートフォリオマネジメントの資格(MoP)など扱っています。
その中でもプロジェクトマネジメントの資格であるPRINCE2は自分の分野限らず、プロジェクトに関わる限りとても役に立つ資格だと思っています。「国連で推奨されているプロジェクトマネジメントフレームワーク「PRINCE2」」の記事にてPRINCE2について紹介していますので、ご参考になさってください。
>> 日本語版:Managing Successful Projects with Prince2
>> 英語版:Managing Successful Projects With Prince2 2017
>> PRINCE2のファンデーションコースと2回分の練習試験付きオンラインコース
自分がよりマネジメントのレベルになるに従って、よりハイレベルな考え方ができる必要があります。そこで必要になるのがプログラムマネジメントの経験だったり、ポートフォリオマネジメントの経験です。
プログラムマネジメントはMBAではStrategic Planning(戦略計画)の内容に関わってきますが、組織の戦略に沿って物事を進めていく必要があります。プロジェクトとプログラムの違いを知りたい方は「プロジェクトとプログラムの違い」の記事もご覧ください。
3. 「インターン応募にオススメの資格」
こちらも国連・国際機関にアピールできる資格一覧で述べていますが、MOSがオススメです。下記に記事の引用を載せます。
インターンをはじめほぼ全てのポストでMicrosoft Officeは必須です。
そして個人的にお勧めはMicrosoft Office Specialist(MOS)の資格を取得することです。
ポイント
- インターンではMS Officeが使えることが求められる
- インターンを応募する人のほとんどはカバーレターぐらいしかアピールできない
- 応募する人でMS Officeを使える人ってあまりいない → MOSを持ってるとアピールできる
>> 国連(国際機関)就職でアピールしたい資格一覧とオススメの資格
4. 「その他補助的な資格(言語の資格など)」
最後のカテゴリーは、主に言語の資格や、ある特定の条件にだけ使える資格(例えば国連一般職員になるための資格試験)です。国連では言語能力が必須です。国連職員になる上での登竜門的な制度JPO制度ではIELTSかTOEFLの結果を提出することが必要です。もしフランス語でJPOに応募する場合でも同じように言語試験の結果を送付して言語能力を証明することが必要でしょう。「外務省国際機関人事センターのFAQのページ」に昨年度の合格者の点数目安がありますので、そちらをご覧ください。年々少しずつ平均点が上がってきているように思います。TOEFLであれば100点以上、IELTSであれば7.0以上を目指しましょう。学生時代のうちに達成できると、将来の精神的なストレスが軽減されるかと思います。
オンラインコース:
国連職員の応募する際に、自分の言語能力を客観的に証明するために点数を記してアピールする人もいます。国連職員を目指す以上はこの英語力は必須のものとして考えていただければと思います。