最近英語に関するディスカッションが話題です。
この意見に対して、共感する部分もあれば、僕とは考え方が違うなぁと思うこともあります。
僕は上記の記事を読んでいて、「英語力があった上で」仕事で必要なスキルという印象を受けました。ネイティブでもボソボソ話してやたら聞き取りづらい人もいますし、質問に即座に答える瞬発力も英語力というよりかはコミュニケーションスキルという感じがします。僕もこの機会に「どれぐらい英語力が必要か」について考えて見たいと思います(ただ、あまり主語を大きくできないので、語彙力という観点から見て見たいと思います)。
英語ができないのはハンデ
英語、話せないと日本国外に出た時にものすごいハンデになるので、一生日本に閉じこもってるつもりではない若者は、「専門の方が重要」などという当たり前のことを言う寝惚けた英語コンプレックスのおじさんたちは放っておいて、マトモに英語が話せるようになっておいてほしい。
— Mr. ベイエリア (@csstudyabroad) April 18, 2018
上記のツイートは僕にとっても耳が痛いのですが、英語ができないことは海外で仕事をする上で確実なハンデです。
僕も英語ができないが故に国連で働き始めた当初は相当苦労しましたし、英語に苦労する日本人インターンもたくさん見てきました(結局インターンを終える頃にはバリバリ働いていることが殆どなのですが)。
その時の苦労話は下記の通りです。
もし、海外で働くことを考えているのであれば、早めに英語を勉強しましょう。
実際に英語を勉強すれば、その勉強した分だけその後の一生使うことができます。そういう意味では、時間の投資に対する自分の得られるメリットは絶大です。
それがわかりつつも、なかなか勉強の手がつかなかったり、具体的にどうやって勉強したらいいのかわからない、もしくは不安になる方も多いと思います。
まずは目標を立てましょう
何を始めたらいいかわからない方は、まずはしっかりと目標を立てましょう。
どこの基準目指すのか、海外留学するのであれば、希望する海外大学の求めるスコアを。
国連のJPOプログラムを目指すのであれば、下記の外務省国際人事センターのFAQの内容をご参考にされるといいと思います。
2017年度JPO試験(追加募集試験を除く。)の最終合格者のうち、 TOEFLテストで受験した最終合格者のスコアは平均104.6点(最低点 90点、最高点119点)、IELTSで受験した最終合格者のスコアは平均7. 2点(最低点6.0点、最高点8.5点)でした。
ちなみに、個人的に検証したい内容ではあるのですが、こんなことを思いました。
今なんとなく、キクタン(英単語集)の英検1級と準1級を見てるんだけど、普段の業務では(Admin系の職業だからなんだろうけど)、準一級レベルの単語は必須(使わない日はない)で、一級レベルだと20%ぐらいしか使わない。
アジアだから?
他の国連オフィスはどうなんだろう?
— 亀山 翔大@ unjob.siteを開発しました (@shotactor) April 22, 2018
ちなみにキクタンは下記の本です。いつも英単語覚えるときは、キクタンを繰り返し使っています。
なんか上手い具合に分析できないかなと考えると、だいたい下記のように思うようになりました。
シチュエーションに応じた語彙力
語彙力(単語力)だけに限定して考えてみると、シチュエーションに応じて多くの人は語彙レベルを変えているように思います。
国連は英語のネイティブが多い国と少ない国とにわかれます。僕の所属している組織は、ノンネイティブがほとんどなので、ほかの国には当てはまらないと思いますが、一つの目安として下記の三つのシーンで見て見たいと思います。
- チームとの会話
- 上司/上級ポジションとの会話
- 国際会議
チームとの会話で使う語彙レベル
チームとの会話で使う語彙レベルを見てみると、キクタン英検準1級に出てくる単語を多く使います。
試しにいくつかピックアップしてみるとequivalent, proficient, valid, rationale, viable, feasible, enforce, deploy, utilize, confrontというようなレベルの単語は当たり前のように使います。
当たり前すぎて、このレベルの単語がわからないとそもそもチームディスカッションに支障をきたします。
ただ、(タイの)ローカルスタッフの英語力を見てみると、このレベルにも満たしていない人も中にはいるので、正直準一級レベルの単語力があれば充分というようなレベル感だと思います。
上司/上級ポジションとの会話
上司・上級ポジションとの会話では語彙力が高いのと少ないのとで態度が違ってくるように見えます。国連の上のポジションの人ほど少ない言葉で物事を的確に表現することを好みますから、語彙力の豊富さはあればあるほど役に立つと思います。
国連では特に重要なのが、Action Verbです。これらの単語を適切に使うとそれらしく聞こえます。
国際会議
国際会議ではキクタン英検1級レベルの言葉は頻繁に出てきます。表舞台に立って行くのであれば、それこそ完璧な語彙力と完璧な理解力が求められます。ここでは生半可な単語力ではすぐに撃沈します。なので、将来的に国際会議に出ていきたいと考えている人は、しっかりと勉強し、洗練された英語を使えるように努力しましょう。
会話力は本当に重要
あえて、上記に書いていないのですが、プレゼンテーションやミーティング、ワークショップ等では語彙力もそうなんですが、会話力が特に求められます。これは寧ろビジネススキルです。
何しろ、プレゼン中に色んな質問がきたり、コメントを求められたりするので、相手の質問の意図をしっかりと理解した上ですぐに答えなければなりません。何しろみんなが見ていますからね。これはとにかく場数を踏むしかないのかなーとも思います。
大学や大学院で英語で発表する機会が沢山あればいいのですが、もしないようでしたら自分でそういう機会を増やしていかないといけないですね。
もし、身の回りにそのような機会がない場合はトーストマスターズというクラブを探して見ましょう。世界中にあるリーダーシップ・コミュニケーションスキルをトーストマスターズのメソドロジーに則って練習できるクラブです。
僕の英単語勉強方法
昔、大学受験のための予備校に通っていた時の先生が言っていた言葉「2秒で思いつかない単語は覚えていない」を原則に、短時間でできる方法を今でもやっています。
英単語は3秒で覚える
「単語帳で各単語3(2+1)秒で覚える」方法です。
同じ単語をじっくりと見てても時間が立つだけですから、2秒のThinking Timeと1秒の答え合わせを掛け合わせて行います。
例えば、キクタンは一ページ8単語あり、1日分が二ページなので合計16単語です。1単語あたり3(2+1)秒かけると48秒、約1分弱で二ページ分が終わります。
この際に、一発OKだったものはチェックを素早く書きこみ、惜しかったら三角、間違ったら何も書かない。これを3セットくらい繰り返します。約3分で終わります。
次の日も同じ要領で行うけれども、前日の分を1セット行うことから始める。2日連続で一発OKだったら、その単語はもう覚えない。三角印がついたものか、印がついていないものを重点的に繰り返す。
ポイントはとにかく早く行うこと
もし覚えられないなぁと思ったら、セット数を増やすか、例文を見てみるといいかもしれません。
覚えられなかったら覚えられなかったで、どんどん次に進みましょう。一つの単語に時間をかけるよりかは、簡単で覚えやすい単語をどんどん覚えて行く方が効率的です。一冊終える頃に、覚えられなかった単語に戻ると意外とすんなり覚えることができたりします。
一週間続けると1日の所要時間が5分ぐらいでだいたい80~100単語ぐらい覚えることができるのではないでしょうか。
1分と思えば勉強できる
僕にとって英語を勉強する上での一番大きな壁は「勉強に取り組む最初の1秒」です。
とにかく面倒臭い。
でも1分あれば、結構気楽に取り組める。一分あれば、一日分の英単語が最低でも一回は練習できます。電車の中の一分、トイレの中の一分、ちょっとした空き時間の一分、人を待ってる間の一分等、日常には多くの有効活用できる一分があります。こういう一分を大事にしませんか?
是非自分の英単語帳を使って、効率よく単語力を伸ばしてください。
参考のため、キクタンのリンクを下に書いておきます。ちなみにKindleよりも紙のバージョンをお勧めします。
最終的には最後の一歩が踏み出せるかどうか
英語の勉強はとても重要です。英語ができないとハンデです。不安な人はいつまでも不安だと思います。でも、最終的には、その不安やハンデをどのように克服するかは、究極的には勇気だったり根拠のない自信だったりするのかなと。
僕もなんとかなるだろうと思って、飛び込んで、苦労はしましたが、なんとかなりました。自分の記事のアクセスを見てみると、苦労話や体験記系の記事が読まれているので、苦労話系の話は需要があるのかもしれませんね。
そもそもそんな不安やハードルが低くなるように、外務省人事センターやJICAの人たちは色んな制度を作り、サポートしてくださろうとしています。国際機関や国際協力分野で働きたい方は、現在ある制度をしっかりと把握して少しでもハードルを下げて頂ければと思います。